Puerto Rico 旅行記

3日目~4日目 5日目に飛ぶ 6日目~7日目 所感~写真~プエルトリコについて

~ 目的地探索・プエルト・リコへ ~

今回の旅は、US からの出発ということで、日本からはなかなか行けない
カリブ海の島に行こうと決めていた。
カリブ海でダイビング!

色々調べていたところ、プエルト・リコという US の準州のモナ島という
ところは、カリブのガラパゴスと呼ばれ、陸も海も珍しい生物と大物に恵
まれているとのこと。
定期的にその場に行くサービスはなく、チャーターか運良くたまに
ダイビングショップやらで実施されるツアーに乗るかしか手がなかった。
色々問い合わせてみたが、私の行く期間にサービスはないようだったので、
あきらめた。

でも、既に買ってしまったロンリープラネットには他にも色々とよさげな
場所を紹介していたので、結局プエルト・リコ行きにした。
他のカリブの島に比べて国内線だからか航空運賃が安いのもよい
(往復 3.5万円ほど。NY からだと $200 からあるようだ)。

~ 計画と準備 ~
モナ島の代わりに他の離島二つに行くことにした。
一つは CLEBURA 島。
フラメンコビーチという絶品のビーチがあるらしいのと、野生動物に
恵まれているとのことで抜擢。
もう一つは VIEQUES 島。
US Navy が占拠している島で、ここには世界最高(?)の夜光虫スポットが
あるとのことで抜擢。
後は適当に本土を。
公共交通機関に乏しいため、恐ろしい交通事情のところをレンタカーで
まわらないといけなさそうというところが、今回の旅のやばいポイントだった。

シーズンオフの梅雨期の平日に周るので、ホテル等の予約はせずに行く
つもりだった。
でも、最終日の夜だけ到着が遅くなる可能性があった&それほど治安が
よさそうではないので、ロンリー・プラネットに乗っていたゲストハウス
に電話してみた。
電話に出てきた人はスペイン語しか理解しないらしく、格闘の末あきらめ。
この島は、スペイン領だったのを US が奪って「準州」という形になっている
のだけれど、通貨こそ US$ であるが、公用語はスペイン語で、市民の英語力は
ドイツやらの方がずいぶん高い印象だった。
ともかくも、結局いつものようになんのあてもなく出発になる。

荷造りして、写真関係の物品が荷物の半分以上をしめていたのにびびった。
レンズ4本(これでも削った)、フィルム24本(さすがに買いすぎたと後悔)、
三脚。更にデジカメ(+データ落とせるノート PC)。
今回は始終一人旅になりそうなので、写真にでも凝っとかないと、と思った
のは事実だが、今後の旅行では考えないといかん事態だ。

一日目:5/11(日)

~ Day1 フィラデルフィア出発 ~

早朝、一寸先は闇の霧の中を、3ヶ月弱を過ごしたアパートからフィラデル
フィア空港目指す。
スムーズに諸手続きを済ませ、3時間半ほどのフライトで到着。飛行機内は
騒々しくて「これがラテンというやつか」と勝手に推定。
着陸が成功すると拍手と歓声が沸き起こった。噂には聞いていた現象に初遭遇だ。

~ 家庭内航空で CULEBRA 島へ ~

首都 SAN JUAN に着いてすぐに CULEBRA 島へのフライトを取った。
$70。出発は 30分後。
チケットカウンターの人は「チケットの発券の仕方を知っている人が
今いないからちょっと待ってて」と興味深い事をおっしゃる。
ちょっと待って、券もらって、ゲートにダッシュで駆け込むも、ゲートに
は便の案内もカウンターもない。出発時間になっても何の変化も起こらない。
空港職員に聞いてみるも「よう知らんが待っとけ」の一言。
これもラテン?と思ってぼーっとしてたら出発時間の30分後に
チケット発券の兄ちゃんがゲートまで来て「ちょっと故障があるから
あと30分ちょい待って」とのこと。
その時間に我々をゲートからセスナまで誘導したのもその兄ちゃんだった。

チケット発券所からゲートまでは普通に遠いのにご苦労様。
この航空会社はこの兄ちゃんとパイロットのみで運営されているかのようだった。

10人乗りくらいの小さな飛行機に乗り込み出発。
いい感じにカリブ海なんかが見えて、よい交通手段だった。

こりゃ期待も高まりまっせ
天気にも恵まれ、揺れもほとんどなく到着。 例のフラメンコビーチをかすって着陸していくのだが、さすがにいい感じ のビーチが見えた。 ~ 猫も人もだらだらの島 ~ 到着して、メインの街までテクテク歩く。 さすがに暑い。猫も人もだらだらとしている。 街は近かった。ゲストハウスもあっという間に取れた。 ホテルという名前がついてはいたが、ホテルらしき建物はこの島には存在しない。 もらったのは水シャワートイレ共同の最低層の部屋。 $40 はこの島では値段もほぼ最低だからしょうがない、 毎日のベッドメーキングはもちろんないし、ホテルの従業員は午後4時まで 誰もいないという適当さ。 11時チェックアウトとなっているが、それまでに出なければならない理由が 分からない。 今までの人生で一番アンリーズナブルな宿
まず、明日のダイビングを手配しようとさまよう。二つのダイブショップがこの 島にはあったのだが、一つはダイブマスターが休暇のため、もう一つはダイブ マスターが病気のためしばらくダイビングはできないとのこと。 なんてこった。 VIEQUES 島にかけるしかない。

この島、公共交通機関がない。 なので、自転車を借りることにした。 ゲストハウスの下のパブの客がレンタルバイクの店まで 連れて行ってくれた。 一日 $15 と結構な値段(レンタカーが $45)。 目的地に行くだけならタクシーの方が安くつくだろうが、 野生動物を見たいという強い希望があるので、 道中の出会いに期待できるこの交通手段は魅力的だ。 気が向いたところでぱっと止まれる魅力はでかい。 カメラ持ちだし。 今日はもう短いからまけてよといってみたら、 $5 の割引とおまけのボトルウォーターをくれた。
地球の裏で鯉のぼり発見
~ 南国に来た! ~ フラメンコビーチに辿り着いた。 なるほど「これぞ南国のビーチ」という感じ。 今はシーズンオフ+週末も終わりということで、ほとんど人がいない。 荷物を預ける場所も遠いかそもそもないか、という感じだったので、 貴重品一式詰まった荷物をビーチに置いて泳いだ。 なので、荷物が気になってあまり海の中は満喫できなくて、ビーチで のんびりすることもっぱら。 沖まで泳げないのはつまらない。 水は梅雨の時期なためか、尋常な範囲での綺麗さ。 夕日を写真に撮ったりしていたら、南国のビーチによくいる小さな虫に たくさん刺された。

フラメンコビーチ。向こう岸はスコール
宿に戻って、現地料理のモフォンゴなるものを食べてみる。 芋とバナナの塊のようなもので、フライドチキンとセットになることが 多いようだ。 たいしておいしいものではなかったが、おなかが膨らむ。 この島の夜は早い。明日に備えて早々に寝る。 ~ Day2 熱帯をなめたらいかんわ ~ 海から登る朝日を拝もうと 5:30起床。 にわとりが方々で激昂(?)していた。 方角計算が外れて、山から登る朝日を拝んで再度寝る。

日の出
ダイビングがだめならスノーケリングツアーにでも連れてってもらおうと ショップのオープンを待ったのだが、聞いたらやっぱやっていない とのこと。 じゃ、今日は山を攻めようとカメラグッズ抱えて自転車をこいだ。 しかし、熱帯をなめていた。 うまく動かないチャリに(力をある程度以上かけると空回りしやがる) 重い荷物背負って坂道を行き来するのはしんどい。 真夏に新宿から葛西までチャリで行こうとしてしんどかった記憶が蘇る。 途中で買えると思って水がほとんど持ってこなかったが失敗だった。 かなり干からびてきたが、中心部をちょいと離れるともう店なんてものは なく、見えるのは個人の別荘っぽいものばかり。 どれも丘の上のいかにも見晴らしのよさそうなところに陣取っている。

そのうちの一つが綺麗さゆえ、 もしかしてレストランつきロッジ? と思い突入。
しかし、それは個人のものっぽかった。 そこからのビューがよかったので見とれていたら、 庭をトラクターで開拓していた人がやってきた。 雇われ作業者かと思ったら、その人がこの家の持ち主とのこと。 US 本土在住で、今はここと2重生活しているらしい。いい身分だ。
休憩を兼ねてちょいと話をして、水を飲ませてもらって去る。 この辺には水を買えるようなとこはないとのことだが、ここまで来て 引き返すのは最悪だ。 この島、こんな感じの別荘が色々な場所に作られようとしていた。 うらやましといえばそうだが、確実に熱帯の森を削っている罪も小さくは ないかもな、と思った。 ~ 楽園での誕生日 ~ 少し行くと、人気のない東海岸に出た。 ここも美しいビーチで、独り占めにはもったいない感じ。 噂の貿易風は予想以上に強かったが、それを除くとそこは楽園に近い場所だった。 (この旅行期間中、この貿易風が止んだことはなかった。) ビーチをチャリで走り、岩場で生物観察を楽しんでいると、犬が二匹、遠くから 近づいてくるのが見えた。 ゆっくりと、着実に自分を目指してきているのが分かるので、 狂犬でないことを祈る。 しかし、予想に反し彼らはすぐ近くに来ても彼らはでも飛びついてくるとかはなく、 紳士的な感じ。
私の周囲で魚を一生懸命観察したり捕まえようとして失敗したりしていた。 私が泳ぎだすと犬掻きで追いかけてきて、砂浜でのんびりしていると近くで眠り 出しと、行動を共にしてくれてとってもかわいかった。
おやすみなさい
ねっころがりながら、そういえば今日は自分の誕生日だということを思い出す。 非日常的な場所で、こんなに独りの誕生日はもう2度とないんじゃないかなと 思った。 これもまた、幸せな誕生日だ。

聴こえてくるは波と椰子の葉のこすれる音ばかり
ビーチを離れると犬達は追いかけてくるのをやめた。さようなら。 帰り道は本当に干からびながら帰った。 野生っぽい牛ややぎに会ったり会わなかったりしながら街に帰ると、とにかく 水分が欲しくて、色々なものを2リットルくらいがぶ飲み。 疲れも会ったのでちょい昼寝。 シーズンオフの観光の島だからか、島民も皆のんびりしていた。 日本での平日を思い起こすと、こういう生活がうらやましく思えてくる。 こんな綺麗な海に囲まれ、昼真っからお酒飲んだりして。 まあ、ここで生活を始めればすぐに退屈に耐え切れなくなるだろうけれど。 いつも同じ季節で同じ人々。 肩凝りから脱することは、少なくとも今は、幸せの一片でしかない。 ~ 竜巻とスコール ~ 起きてから夕日を、と西海岸のビーチを目指したが、道がよく分からないまま 辿り着いたのはまたフラメンコビーチだった。 海を見ていたら変な音が聞こえたので良く見たら遠くに竜巻ができていた。 水を巻き上げながら結構なスピードで移動している。 ちょっと怖かったが、考える限り初めて見るものなのでくぎ付け。 そのうち向こうからスコール雲が近づいてきた。 あれが雨を降らさないはずないという感じの黒雲。 スコールで打たれる海面がどんどん迫ってくるのも目に見えたので、急いで 屋根のある場所に逃げた。 まもなく大雨となった。 同じく雨宿りに来た蚊の大群と戦いつつ10分。 またビーチに出ると月に虹がかかっていた。 雲間から射す夕日もあわせて幻想的。

暗雲立ち込めるフラメンコ
帰り道、自転車がパンクしているのを発見。 ビーチのオフィスらしきものがあったので助けを求める。 「レンタサイクルの店に迎えに来てもらえよ」と電話を貸してくれたけど 全然通じない。 しかたないので歩いて帰ることにする。 暗くなってきた道をとぼとぼ歩いていると、横にジープが止まった。 さっきのオフィスのおじさんが「乗れよ」と合図。 助かった。 こういうとき、何か恩返しできるかな、とかもしかしてチップが必要なのか? とか色々考えたのだけれど、結局感謝の念だけ返した。 今日もさっさと就寝。

3日目に飛ぶ