ケイマン諸島

Grand Cayman
Cayman Brac
Little Cayman


Little Cayman

ダイビングレポート


from Cemetory point
  • ケイマンブラック Cayman Brac

  • ケイマンブラックには地形の面白いところが多い
    本島に比べて訪れる人が格段に減る離島なだけに、自然もより一層手付かずで、水も綺麗。
    ここでは4泊5日で6本のダイビング。
    最終日はリトルケイマンまで船で45分かけていったので、ここでは4本。少ないけれど、だいたい分かった気がした。

    ロシアの巡洋艦が沈めてあるポイント The Wreck を除き、透明度は 40m くらいと美しい。
    ターポン、グレートバラクーダ、カメなどがそこそこいるけれど、魚というより、バリエーションに富んだ地形と美しいソフトコーラルがここの魅力。


    カリブの固有種 : フレンチエンジェルフィッシュ


    ダイビングポイントは島から本当に近い場所が多い。スノーケリングで十分楽しめる。

    南側は環礁に守られていて、浅いがそれでも流れは結構ある。透明度は悪いけれど、ビーチの間近、立てるような場所でもイーグルレイや 1.5m ほどのナースシャークがいた。

    島の北側は岩場が多い感じ。すぐに深くなり、ボートダイブのポイントまで泳いでいける距離で、ビーチダイブしている人もいた。透明度がよく、各種エイ、ヒラメ、ナースシャークがいた。カメは残念ながら見れなかったけれど、見れるらしい。

    Stake Bay のあたりでのスノーケリングは、人生で最上のものだった。

    参照写真:地上からの光景も美しい

    深さ1mくらいのところにもイーグルレイ。

  • リトルケイマン Little Cayman
  • 浅瀬につながれたボートに二人、乗り込む
    この島では、どこも宿とダイビングサービス(と食事と移動と・・・すべて)がセットで利用するようになっている。島の規模が小さすぎて選択肢がないのだ。

    私が泊まったところはたまたまダイビングの客がいなくて、なんと私とダイブマスターの二人きりのダイブとなった。
    機材を積み込み車で船がポツネンと泊まっているビーチへ。 機材を船に積み込み、彼がボートを運転。ポイントについたら場所の説明を簡単(ほんとに簡単)受けて潜る。主な見所を一周すると「俺は上がるよ」と合図して、一人でボートにあがってしまう。そこから、エアーが少なくなるまで、独りの世界が始まる。

    独りきりでのダイビングなんて初めてだったけれど、これが気持ちがよい。透明度がよいからボートを見失う心配もない中で気の向くままに泳ぎまわる。カメもロブスターも独り占め。なんとも贅沢なダイビングだった。

    カメファンの私には嬉しい島。独りの時、何度、浦島太郎をやりたい衝動に負けそうになったことか。右のは甲羅干し中?
    リトルケイマンは、岸からちょっと泳げばもう底なしの垂直ドロップオフ。 落ちるあたりをダイビングするのが基本なので、ポイントはどこも近くて、アクセスが楽。流れは結構あった

    この辺りはドロップオフがすごい割には、大物回遊魚の群れがうじゃうじゃってことはなくてバラクーダやアジの群れくらい。近くで釣りをしていた人は、でかいカジキやらターポンがいるって言ってたけれど、残念ながら見れなかった。

    しかし、Cayman の語源となっただけあり、カメはたくさんいた。船からも何回かその姿が見えた。よく見ると、手にタグがつけられているものもいて、本島で養殖されたものっぽい。

    1.5m大のバラクーダは触れられる距離まで行っても逃げなかった

    ドロップオフ下を見る(左)。垂直落下振りがよく分かる(右) 壁の向こうは水だけの世界。
    この島周辺で結局1日2本ずつ、6本潜った。ケーブを潜り抜けたり、とかはあっても、ドロップオフの壁を伝って・・・のパターンは一緒なので、最初は感動したけれど、地形的にはだんだん飽きてくる。でも、ドロップオフで巨大なカニやロブスターを見つけつつ、大物回遊魚がこないかなーとわくわくするのは面白い。

    日光が降り注ぐドロップオフ前の棚にはソフトコーラルが発達していて、魚がたくさん周りを囲み、竜宮城的景色が展開されている。

    世界ベストダイブポイントというのは言い過ぎだろうと思うけれど、ドロップオフのインパクトと海の色、人が少ない&荒らされていない点で素晴らしく、私の数少ない体験の中ではベストな場所だった。

    ひたすら眠るナースシャーク

    ブレブレだけど珊瑚を枕に寝ている魚がいて可愛かった。右は、フラッシュ炊いて起こしてしまった図

    ケイマンでのダイビング:総括

    3島とも貿易風が休むことなく吹いており、流れも結構あった。しかし、ケイマンには、あらかじめ錨の落としてある場所でしか船を止めて潜ってはいけないという規則があるからか、ドリフトダイビングは皆無。流れに逆らって泳ぐのが結構しんどいシーンもあった

    錨の規則だけでなく、生物に触ってはいけないという規則も徹底しており、グローブの着用は禁止だった。罰則も厳しい。美しい海を失うということは、海を資源とした観光業で成り立つこの島には致命的だからだろう。

    ダイビング方式に関してはアメリカ式。「ガイドにくっついて皆で一周」なんてことはなくて、ポイントの説明を受けたら基本は自分で潜って、自分で出てくる。もちろん、ダイブマスターも潜るので、ついてゆきたい人はついてゆけるけれど。バディを組むこともセーフティーストップも義務付けられない。ゆえに深度、蓄積窒素の自己管理は必須で、ダイビングコンピュータをつけていないと潜らせてくれないショップも多い。

    個人主義、訴訟天国でのこの自己責任スタイルは初心者にはつらいかもしれないが、好きなように潜れるのはなかなか楽しい。地形を熟知していて、レアモノ探しに長けているマスターにくっついて一周 → 勝手に遊ぶ というパターンがよかった。皆それぞれに行動するから、人によって見た生物が違って、悔しい思いをしたりもした。(中には「マンタの上にウツボが乗ってたのを見たよ」とか冗談を飛ばしていた人もいた)

    総括:噂どおり、ケイマンの海はよかった。水は澄み、魚もたくさん。超大物はいないけれど、中物やカリブ固有種はたくさん。エイと遊べるし、地形も色々。今のところ、海としては自分の世界での世界一。
    だけれど、もっといいところはまだ見ぬアジアにもたくさんあると思う(何万の島がアジアにあることか!)。苦労して(時差も移動時間も交通費もつらい)地球の裏の物価のとっても高い場所にいく価値は、その辺の海を潜り尽くしたダイバーかコアなエイファンにしかないかな、と思わなくもないのであった。

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    地上、所感

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