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中国雲南 大理

Day5 大理
Day6 大理~昆明


Day5 大理

深夜の宿探し / 時間つぶし

我々が"大理"と呼んでいる街の都市機能は、下関という街にある。長距離バスのターミナルもそこにある。一方、観光客が目指すのはいわゆるオールドタウンである"大理"。下関からはそこそこはなれているので、バスの運転手に"大理古城"で途中下車させてくれないか聞いたところ、OK とのことだったのでお願いしておいた。

暗い暗い街
ようやく眠りについていた朝3:30という最悪な時間にバスはそこに到着した。他にも観光客らしき乗客もいたが、誰も降りない。あたりは暗く静まりかえっており、ちょっと困ったなと思いつつ下車。目の前には古城の入り口となる門があり、その先に暗闇。門の横には五つ星ホテルが輝いて誘惑する。しかし、数時間の睡眠のために5つ星はくやしすぎる。
こういうところは治安も悪くなかろうと暗闇を目指す。が、暗くて建物にも人の気配がまったくしなくてちょっと怖い。一度明るい時の状態を知っていれば、この状況でもそれほど問題はないのだろうが、初めての場所はさすがに心細くさせる。とりあえず一番の繁華街に行けばなんとかなるに違いないと地図と道を比べつつ、最近冴えない感もあわせて進む。


たまに自動車が通る。15分くらいとぼとぼ歩くと開いている宿発見!が、当然この時間にレセプションが開いているようなホテルは高い・・・といってもディスカウントありで280元なんで日本の感覚なら全然問題ないが、頭はすっかりバックパッカーモード。もう4時過ぎだったので、超アーリーチェックイン扱いにしてよ、と交渉してみる。そして、それに失敗した勢いでホテルを後にしてしまった。ちょっと後悔も。外は予想気温5度くらいで、若干寒い。

なんとか繁華街に着くも真っ暗もよいところである。しかしドアの開いているホテルが一つだけある。しかし中には誰もいない。そんなに眠くなかったのでここのロビーで朝を待てばよいかという気に。読みかけの文庫本を読破すると6時。まだ真っ暗だしホテルの人も来ない。6時なら開いている宿もあるのではと周辺を歩くと・・・ありました。綺麗なツインルームでテレビ、お茶セットからトイレタリーまであって一日80元という素敵な宿。ここでシャワーを浴びて10時くらいまで仮眠。いい歳してこんな旅行スタイルでよいのだろうか・・・とも考えつつフラットベッドの素敵さにすぐに眠りに

格安ツアー ~いかにお金を使わせるかが勝負!

目が覚めて、とりあえずは街でも味わおうとあてもなく歩いていると、大理周辺ポイント観光はいかがと声をかけられる(中国語)。
近辺の主な見所を一台のミニワゴンで60元という安い値段で回ってくれるという。場所は公共交通ではちょっと行きにくいけれど行きたかった場所が満載、かつ見学時間は各地で好きに使っていいと言うので、安い分 土産物屋とかに連れていかれまくるんだろうなと思いつつものることにした。ドライバーも英語はまったくしゃべれない。


快適な宿だったが客はここでもおそらく一人
最初に行ったのは喜州という、ちょっと離れた古い街。車を降りるといきなり50元の入場料徴収。街の入場料と思って払うが、実際は違って、そこは古い民家を使っての民族紹介パビリオン?みたいなところだった。もうほとんど住民のいない街なので、街並みをちょっと眺めたら民族舞踊などを見る、というのがここの楽しみかたのよう。

伝統舞踊を見る。観客は50人くらい全員中国人と思われた。劇間にステージに出てきて記念写真を撮ってもらっている人がいたり、観客の様子を見るのもなかなか楽しかった。
終わって帰ろうとすると、私のは外国人チケットだから?お茶40元分のクーポンが含まれているからお茶を見ていけと言われる。なんとも押し売りシステムであるが、どんなものか見てみることに。すると現地のお茶を4種類を中華風に時間をかけていれてくれた。どれもおいしく、一つ40元とのこと。しかし、クーポンというのは、お茶4種全部買ったときだけ割り引かれるとのことで、極めて詐欺的説明だった。4つ買ったらそれだけでいい荷物になってしまう。

舞踊の様子
しかし、時間かけて味を確かめてその中においしいものもあったので1つだけ買っていった。既にツアー代を軽く越えるお金をせしめられ、旅行会社にキックバックされたわけだ。

次についたのはローカルの染物の現場。見学して買ってくださいという、安いツアーでよくあるパターンである。しかし、まったくもって欲しいものではなかったので、さっさと抜け出て街をぶらついて車に戻った。

次についたのは、蒼山を登るロープウェイの乗り場。
これも68元という高い値段。上からの景色は見てみたい気はしたが、上にある洞窟やらには興味がなかったので 行きたくないので次の場所に、とドライバーに伝える。するとなにやら英語をしゃべれる人がやってきて、50元にするからと言う。たいした違いでもないが、せっかくきたしまあいいかと思い直して乗ってみる。上からの景色はまずまず。洞窟はしょぼかった。


染める前の服。なぜか片面はハエでびっしり
次は洱海(じかい)の船で周遊とのことであったが、起こることは予想がついたのであらかじめパスしてもらう。ドライバーは「ではもう帰りだね」などと言って、私が一番行きたかった崇聖寺まで勝手に外したので、そこは行ってもらう。

崇聖寺への道中に事件発生!

太くはないけれどそのあたりの幹線的な道を走っていると、その道を何かの儀式(様子から葬式と思われる)の長い行列が道を横切り始めた。私のドライバーは何を思ったのか、列の通過を待たずに列の途中に無理矢理つっこもうとした。すると当然のように人々は怒る。車をぼこぼこ蹴られて、興奮した人々にドライバーはひきずりだされそうになり、かなり怖いシチュエーションに。彼は謝ってなんとか無事だったが・・・それは怒るだろう。なんでそのくらい待てなかったのだろう。後で見ると車もへこんでしまっていた

さて、気を取り直し崇聖寺へ。
高さ69mの塔は中には入れないがなかなか見ごたえがある。
が、本体のお寺自体は21世紀の建物で、敷地や建物の規模にはびっくりするがそれ以外に心動かされるものはなし。121元という破格の入場料はこの工事費用を取り戻すためだろう。規模の割に僧の姿は見えない。本当にいないのか修行棟に潜んでいるのか。後者だとよいのだが。とにかく広く、軽く見て回るだけで2時間以上かかった。

ツアーが終わったのは16時半。ランチ時間をとらず、ずっと飲まず食わずだったので腹ペコに。ぶらぶらしていると、下校時間の学生がよってたかって食べているものがあった。10数種類くらいの郷土料理的おかずから幾つか選んでごはんにぶっかけて食べるご飯。これを試してみることに。

九龍に囲まれるチ○ポコ丸出しの仏陀像・・・
おかずには酸っぱいものと辛いものが多かった。初めて食べるものが多くなるようにオーダーしてみたが、心ときめく味はなかった。ドクダミの茎の炒め物と思われるものなど、ちょっと食べきれないものも。やはりマイナーな料理は、作るのに新鮮なローカル食材が必須か、それほど万人の口に合わないからマイナーなんだろうな、と思うのだった。
とんかつとお好み焼きをのぞいては。

大理の食堂の店先には八百屋のように野菜が並んでおり、オーダーを受けるとそれを厨房へ持ってゆくようなスタイルが多い。魚もいる(というか、名物は魚だったのに食べるのを忘れてしまった)。


ぶっかけご飯

旅人の沈没地 大理~麻の自生する場所

古城を歩いているとマリファナかわんかとの誘い多数(話を聞くとちょっとした塊が30元からというのがそこの相場のようだった。タバコ葉2本分での葉で6箱(120本)分の金額なのだから売りたくもなるだろうが、中国でも厳罰が待っているのに公安もそれなりにいるだろう街でよく売るわ)。
大理もバックパッカーの沈没地ということで有名(今は麗江にその場が移っているとの情報あり)だったが、他の沈没地と呼ばれる場所を思うと、そういう地には気候、物価、葉っぱという3要素が揃っている気がする。

大理で行きたかった場所はだいたい見てしまったし、中国旅行一人旅は既に食傷してきたので、次の日の朝の昆明行きのバスに乗ることにし、予約して眠りにつく。

Day6 大理~昆明

大理古城 西門の朝
7時起きで朝の街を散歩。
今日はすっきりと晴れて街を囲む山たちがはっきりと美しく見える。昨日朝6時に真っ暗だった道も、1時間違いで全く異なる様相を見せていた。朝ご飯はチベタンカフェでチベット風ごはんを試してみる。そこそこ有名な場所なのでのぞいてみたかったのもあり。とっつきにくいと評判のバター茶を試したが、あるがやはり脂っこくてウッとくる。sweet/saltyの選択で後者にしたのがミスだった・・・。

再会!

朝食を食べているとどこかで見た顔が。初日に一緒になったアルゼンチンカップルだ。
私はすぐにバスに乗らないと行けなかったのであまり話はできず。でも、彼らも昆明にこの後いくというので、泊まる宿を速攻で決めて再会する約束をした。

昆明へはマイクロバスで75元5時間なり。バスは二種類あって、私の乗ったミニバスの他に、VOLVO と呼ばれるものがある。これが同じ時間かかって122元。メーカー名で呼び分けるところがおもしろい。しかし、私の乗った中国製の車も、道が悪くないので普通に走る。私の座った最後部座席のみ他のところより40%くらい狭いのと、座席が10日くらい風呂に入ってない人臭だったのは運が悪かったが。

車窓から見える民家はどれも味があるし、菜の花やお茶畑はとてもきれいで楽しめた。雲南の雰囲気を十分満喫でき、移動はやはり昼がよいなと思った。

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