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ヨルダン

アンマン
ぺトラ
ジェラッシュ
死海

ヨルダン Jordan


ヨルダンの物価はエジプトより若干高い程度。お金がかかるのが交通。バスは安いが、路線は充実していないし、乗客が集まるまで待ったりするので、出発がいつになるのかわからず、1時間~待たされたりする。旅の時間が限られている人はタクシーをチャーターしたりすることになる。何人かでシェアできればまだよいが、できないと千円単位の出費が必要となる。テロ効果で観光客がそれほど多くないので、宿探しは楽だったが、交通に関しては旅はしにくい状況だった。

治安は総じてよさそうだったが、アンマンはエジプト以上に女性を外で見かけない。夜は特に男率98%。女性の一人歩きは度胸とリスクテイクが必要。スイーツの店も(溶かしたチーズののったもちもちしたやつが激うまだった)男だらけで滑稽なほどであった。

  • アンマン ★★
  • 街にそびえる巨大国旗
    出発前日に行くことに決めたヨルダン。前に行こうと思ったことがあったから、どんな見所があるかはだいたい抑えていたが、詳細情報がない。が、運良くカイロの宿で出会った人がヨルダンのガイドブックを持っていたので拝借。コピーサービスを探して必要情報のみもっていった。地図や宿の位置、物価などの情報は実に有用

    アンマンの冬は東京並に寒い。冬の宿探しは要注意。初日に泊まったファラ・ホテルというところはガイドブックでは評判となっていたが、暖房がついていたものの窓風がひどく、毛布一枚では到底しのげない寒さ。すべての衣服を羽織っても眠れず、古今になくお寒い一夜を過ごすはめとなった。シャワーもかろうじて浴びれる暖かさ。旅で疲れている身体に風邪をひけといっているようなもの。情報を集めて暖かい安宿に乗り換えることにした。

    きつい傾斜に足もすくむローマ劇場
    アンマンの市街部にはあまり見所はないように思われる。規模大き目のローマ劇場と眺めがよく、付属の博物館で死海文書が見れるアンマン城くらいしか見ていないが、ダウンタウンから近いから行ってもよいと思うが、ぺトラやジェラッシュに行く人たちなら特に感激もできないだろう。
    しかし、男の多いこと。遊園地もスイーツの店も95%男で埋め尽くされている感じである。外国人が女性だけで歩こうものなら視線の的、すごい勢いで声をかけられて相当大変なことになるようだ。
    次の日の予定も決まらぬまま夜に宿に到着。その日のうちにタクシーでぺトラに行きたいという家族とタクシーをシェアする話になりかかったが、人数の都合、2台必要そうなのと、高い固定相場があって(61JD≒10000円)交渉の余地がなさそうだったので、決別してバスでアンマンへ(1JD)。バスで隣り合った女優さんが宿の場所までのタクシーの相場を教えてくれるとともに、ふっかけるタクシーの運ちゃんに釘を刺してくれた。

    ヨルダンでの時間は5日。無駄にはできない。次の日にメインイベントのぺトラまで行ってしまいたい、と思っていたところ、宿のロビーにいたNZとAU人カップルが、タクシーをチャーターして死海をはじめとする見所をまわりながら、夜にぺトラにたどり着く予定とのこと。これに同乗させてもらうことにした。ラッキーである。(一人20JDという話だったが、次の日には25JDになぜかなっていた。4人で100JDだが、色々な場所に1日かけていけるのだから昨晩のタクシーよりずっとよい)

    市場通りは同じような店が続く。あまり購買意欲に火はつかないと思われる

  • 死海 ★★★★
  • ベテランガイドドライバーに連れられて、南下。パレスチナ人の彼の雑談には米国の悪口がまざる。が、その話には皆あまり深入りしないようにしていた。

    バスではゆけないキングスハイウェイというとても景色のよいグランドキャニオン的風景を見せてもらうコースをたどる。モザイク絵で有名なマダバ、モーゼ終焉の地と呼ばれるMtネボ(死海~イスラエルが見渡せてnice view) → カラク(そこそこ大きな城だが内部はがらんどうで退屈) → 死海 → ジュバック(丘の上に立つ城、というシチュエーションだけ素敵) → ぺトラ とまわった。

    Mtネボから西方、イスラエルを望む
    浮く浮く
    死海に浮かぶのを楽しみにしていたのだが、アンマンは東京並に寒く、Mtネボは風が吹きすさび、手袋必須レベル。ガイドは死海は暖かいから大丈夫というが、あんな近距離でとても泳げるはずないという気になっていた。

    が、一気に標高を下げ、死海に着くと、確かに暖かい。br> 世界一標高の低い場所だけある。水はさらに暖かい。ダハブでダイビングするより楽なくらい。
    新聞を忘れたことを公開しつつ、しばらくぷかぷか浮いて楽しんだ。浮きすぎて足が水を捕らえられないため、クロールとかが難しい。といっても寒いことには違いない。長時間は楽しめない。下にたまっている粘土上の泥は美容にいいと言われるが、そのことを忘れていて私は身体に塗らなかった。 が、あがったあと、驚くほどに肌がすべすべになっていた。 びっくりして、お土産ショップに走って塩や石鹸を買った。死海いいぞ!


    夜前にぺトラに到着。暖かく快適だったクレオペトラホテル(ダジャレね)では、ロビーでインディージョーンズを見せてくれた。クライマックスで聖杯を求めてぺトラ遺跡に入っていくインディーたちを見て、明日に期待を膨らませるのであった。

    夕焼けに映えるジュバック

  • ぺトラ ★★★★
  • 例の神殿。右は中からみた図
    ヨルダン最大の見所、ぺトラ。入場料も物価無視して高い。 朝焼けに染まるぺトラを見ようと、6時起床。6:30という早朝からここはオープンしているのだ。

    入場してから、最初にして最大の見所の例の遺跡 カズネ・ファルウン にたどり着くのに30分歩く。切り立った谷の間を抜けると唐突に遺跡が! という劇的なシーンを期待して、スプラッシュマウンテンのように何度も裏切られる。そして、あまり期待していない時にそれは姿を現す。やはり、すごい。

    早朝のため、例の遺跡の場所にも数人しかいない。こういう場所は静かな環境で見るほうが歴史の声を聴くのによい。この時間では日の出には間に合わない。が、そもそも例の遺跡は岩に囲まれているため、朝日に照らされない。9時くらいにならないと照らされないようだった。


    残念ながら奥には入れなかった。 エジプトの遺跡とは違い、内装は凝っていない、というレベルを超えて何もない。空間が見えただけだった。

    ぺトラには無数の遺跡があるが、カズネ・ファルウンと並んで素敵なのは一群で最大の建造物であるエド・ディル。これは山の上まで30分ほど歩くかロバに乗っていくかしないといけない。

    そこに行く山道の看板には「この先ガイドがいないと危険」とある。周囲には人もいなかったのでしょうがなくロバに乗っていくことにしたが、道は非常にわかりやすく安全。商業目的の看板にだまされた。道の途中には山羊がいたりした。

    エド・ディルも美しい。そして、その先にビューポイントがあり、見渡せて景色がよい。延々と広がる荒野山。ここに過去、都市があって多くの人が生活を営んでいたということが想像できない。神よ、もし願いが百つかなうなら、当時の姿を一目、見せてください。

    エド・ディルへの道

    今回は帰りのバスの都合上、13時過ぎに引き上げた。が、主な見所をまわるだけならこの時間で足りる。私は間違った道を一度行ってしまい、1時間ほどロストしたおかげで一部見逃したが。丸1日あればきっと飽きるまで(エジプトの続きだったからかも)堪能できると思う。

    ぺトラはさすがにぺトラだった。 個人的にはルクソール神殿などの方が内部まで精緻な分感激だったが、こちらはその分、遺跡を取り囲む環境(自然)がすごい。どちらも並んで世界有数の遺跡であることは間違いないだろう。

    エド・ディル(修道院)

  • ジェラッシュ ★★★
  • たいしたことないと思いつつ行ったジェラッシュだったが、なかなかどうして、遺跡の規模は大きく、列柱に囲まれた広場から通りなど、見ごたえのある場所だった。競技場では昔の人を扮した人々の演劇が行われていたが、値段が高く、閑古鳥が鳴いていた。

    ただ、修復は途上にあり、放置された岩が無造作に転がっている場所も多かった。10年後にはまた違う姿を見せてくれることだろう。

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