行って来ました NY! (2003/3/9 日帰り)

家からNY まで2.5時間くらい。
日の昇る前に起きて、フィラデルフィア市内のチャイナタウンからバスに乗る。
客の大半が中国人。往復$20 と他の手段に比べて格安な上に時間も早い(今年
1月までは往復 $10 だったらしい)。アメリカ製バスだと数倍の値段。
ただし、出発時間は適当だし出発直後に安いとこでガス補給したり、中国語
only の音楽&映画(字幕もなぜか中国語・・・)を見させられたり。

チャイナタウンではこっちが英語で話し掛けても、中国語で返してきます。
ほんとに英語がしゃべれない人もいるみたいで、どこにでも中国を作ってしま
う彼らのパワーに脱帽。

午前は街を徘徊。見上げるシーンがやたら多い。観光客も多い。
いつの間にか午後。
メインイベント。カーネギーホールへ。
新世界で「新世界より」を世界最高のオーケストラで聴く贅沢!

ホールの音響は響きすぎでオーケストラ向けじゃなかったけど、さすがに
ウィーンフィル(指揮者はアーノンクール)はうまかった。
アンサンブルはベルリンフィル(こちらも世界最高)の方がよかった気がする
けれど、弦~木管の音色、曲の表現力はウィーンフィルがよかったと思う。
あと、奏者が楽しんでるように見えた。
演奏はよかったと思うけれど、観客の喝采が派手(US>ヨーロッパ日本)
なのは、国民性からきているように思った。

休み時間に 3/29 の五嶋みどりの演奏会チケット購入。また来る。

終わってから、タイムズスクエアに。
オフブロードウェイ(タイムズスクエアからちょっと外れたところで
ブロードウェイより規模が小さく、若手中心の実験的な劇など)の
当日売れ残りチケットが 50% オフとかで買える場所があって、
そこで分かり易いものを見繕って購入。

ステージは観客も巻き込まれていくような サーカス+ダンス+劇(明確な
ストーリーはない)+α のようなおもしろいもので・・・これはちょっと説明が
難しいけれど、かなりおもしろかったです。

終わってから夜の NY を動き回ってみたけれど、噂どおり地下鉄とか人気の
ない地上はかなり怖い感高し。地下鉄は他の客が見えない場合は乗らない、 
車の絶える道は歩かないとか気をつけないとかなりやばそう。
フェリー乗り場の内外とかに不自然に存在している人とかがいる。
この実験はもうやめようと思った。
とても寒いのもあり、チャイナタウンに引き返す(PM10:00)
帰りのバスは 11PM 発だったので中国麺を食す。
そういえばこれまでパン2個しか食べてなかった。
次回は(US らしくなく)食も楽しめればなと思う。

帰りのバスには出発前に急に警察が乗り込んできて、乗客が連行される騒ぎ
もあり、遅れ遅れ。フィラデルフィア到着は AM1:30。
パーキングまで少し歩くが、人気がなくて(しかし、激寒の中、なぜか
外でホームレスしている人がいたりする)、NY 以上に怖い。
治安が悪いとの噂を聞いてなくてもこれは怖すぎるので、次回はもう少し早く
帰ろうと思った次第(でもそうすると夜のアクティビティをあきらめないと
いけない時間にしか帰れないジレンマ)。

家までほとんど車に合わずに大爆走。着いたらもう2時過ぎでした。

NY。芸術鑑賞が好きな人にはたまらないだろうけれど、治安、気候、
環境(ビルあまりに多すぎ)、不親切な人々(偶然かもしれないが)、
のマイナス要因で私は好きになれず。
でも、すでにあと2回は行くことが決定(五嶋みどり&ヤンキースVSマリナーズ)。
今度は美術館やらを巡ってみようと思います(日本ではいかないくせに)。
あと、一回は高いとこにいく。

写真は銀塩カメラでたくさん撮ったので(なんせ NY では見上げて撮る写真が多く、
デジカメの苦手な広角撮影が必須)、また日本で見せます。


所感

「ニューヨークに行きたいかー!」のウルトラクイズを見ていたころは、NY 
なんて果てしなく遠くにあって、(このクイズのように)数々の試練を潜り
抜けてやっと行ける場所だと思っていました。

あれから 20 年経った今、大学生が春休みに普通に来ている現実。

私も「家から近いので行っとくか。暇だし。」とかいう適当な理由で来てしまい
「遂に来たぜ!」感に激しく欠乏しています。
自由女神との出会いは、ウルトラクイズばりのトランペットが、心中高らかに鳴り響く
はずだったのに、「ふーん、これね」としらけ気味。
グラウンドゼロみたいに身体的なリアルさを持つものだけがかろうじてヒットする。

そういう世の中の恩恵に預かりつつも、ちょっと味気ない世界(というのは自分の
世界イメージ)になってしまったなあ、と思った NY 紀行。

「ありがたみ」は最大の調味料ですわ。